タトゥーを入れて、会社に行ってみた

「タトゥーを入れて、会社に行ってみた。」written by今田 桃香

 

ヘナタトゥーってなんか不思議な感じ!

ヘナタトゥーと聞いて、それが一体なにかわかる人はどれくらいいるだろうか?私の肌感でいうと、 “若年層がちょっと知っている” 程度である。以前フリーマーケット会場でヘナタトゥーを格安で行うイベントを開いたのだが、多くの大人は “タトゥー” という言葉に抵抗があるようだった。会場で印象的だった親子の会話がある。彼らが私のブースの前を通った時、子どもが「ヘナタトゥーってなに?」と母親に聞いていた。すると母親は「あっ、これは違うよ。◎◎ちゃんには関係ないよ。」と言い放ったのである。私はヘナタトゥーが “いけないもの”と全否定されたような悲しみと、 “子どもの知識の幅を親が制限している” 場面に遭遇したことにショックを受けた。そのような場面に何度か遭遇し、タトゥーに向けられる偏見がまだ残っていることを実感した。

 

ヘナタトゥー(ヘナアート)は、簡単に言うと2週間で消えるタトゥーである。自然由来の成分で肌の角質層を染め、きれいな模様を描く。健康祈願、魔よけなどの目的があるのだが、インドでは結婚式で花嫁を祝うために古くから使われてきた。

 

偶然アパートの隣の部屋に住んでいた友人が、ヘナについて発信していて私もその存在を知りいつか私もやってみたい!と思うようになった。だって超クールだし!

 

YouTubeを一緒に撮るという名目で、私も実際にやってもらった。

おお、なんか腕に冷たい粘土のようなものがにゅるにゅる…。なんかいい香りがするぞ。ちょっと癒されるかも。その時の動画がこちら

 

 

タトゥーを入れて、会社に行ってみた

 

めっちゃきれい!!!!喜んでいたのもつかの間、私はあることを思い出した…!!

「「「明日インターンで会社に行かなければ!!!!」」」

避けがたい現実。避けられない明日。長期で働かせてもらっている会社なので、社員さんは全員顔なじみだ。でももし注意されたらどうしよう、変な目で見られないかなぁ、とちょっと心配だった。

結論から言うと、その数週間後に私は2人の男性社員にヘナアートをしていた(笑)。この会社のこういうところが私は好きだ(惚気)。

 

私がインターンしている会社は、基本服装自由だ。私がアルバイトになる前、部長が「金髪でも全然いい。」と言ってくれたのを覚えている。実際働いている社員さんの服装も自由だった。部長はたくさん指輪を付けているし、ちゃんちゃんこを着て作業する主任がいる。自分より立場が上の人がそのような雰囲気を作ってくれることって、本当にありがたいことだと思う。

働き方改革。就業時間をどうとか、有休消化がどうとか話し合うのは結構なことだ。ガラッと何かを変えると、いかにも前に進んだ感はする。しかし、プレミアムフライデーの取り組みを見てわかるように、手っ取り早く改善したことは手っ取り早くリバウンドしてしまうのだ。徐々に、確実に働き方を変えていく覚悟をしなければいけない。働き方改革も、雰囲気作りから始めてはどうだろう。服装は完全自由で、原宿系の人もいればスーツの人もいる。ボディーピアスを開けている人もいるし、ヘナタトゥーだってもちろんOKだ。そんな社会の先駆けにと、私は後輩に、同僚に、先輩にヘナタトゥーをアプライする。