大学の敷地内に牛!?一日中ラオス語に囲まれながら過ごすラオスの短期留学とは・・・

ສະບາຍດີ‼

こんにちは!この前はたくさんの方に「世界のことば」ラオス語編を読んでいただきとてもうれしく思います。今回はついこの前の2月~3月に行ってきたラオスのショートビジットについて書きます!

 

ショートビジットプログラムとは短期海外留学プログラムのことで、夏学期(長い長いと言われる外大の夏休み、実は休みじゃなくて夏学期なんです!(笑))と冬学期(2,3月頃)に、東京外国語大学が指定する交流協定校実施のプログラムで留学する制度です(TUFS、HPより)。

 

特に東南アジア言語専攻など「小語科」と呼ばれる人数の少ない語科の生徒は一年生の間に、教授に勧められて語科全員でこのショートビジットに参加することがしばしばあります。ラオス語科は私たちの一つ上の代からショートビジットに参加できるようになりました。そんなわけで、今年も2月中旬から2週間、ラオス行ってきました!

まずラオスの基本情報を少しご紹介します~

 

国名:ラオス人民民主共和国(ສາທາລະນະລັດປະຊາທິປະໄຕປະຊາຊົນລາວ)

人口:649万人(ちなみに千葉県の人口が約623万人、2016年5月現在)

首都:ビエンチャン

民族:ラオ族(全体の半数以上)を含む49民族

言語:ラオス語

宗教:仏教

略史:1353年ランサーン王国として統一。その後フランスのインドシナ連邦に編入される。1953年に完全独立、その後内戦が繰り返されたが1975年インドシナ情勢急変に伴ってラオス人民民主共和国成立。

通貨:キープ。1ドル=約8000キープ(2014年ラオス中央銀行)

(外務省HP基礎データより引用)

 

 

…と、データはこれくらいにして。

私は首都ビエンチャンのラオス国立大学に2週間通いました。滞在はドゥアンドゥアンホテルという一泊二人一部屋¥3000ほどの、朝食付きホテルに泊まりました。朝食は毎朝ほぼ同じメニュー、シャワーはお湯がほとんど出ませんでしたが、まあ問題ないです。(笑)なにより、近くにおいしいレストランやコンビニがいくつかあったのが助かりました。

 

一日のスケジュールにそって向こうでの過ごし方を紹介します。

 

6:20 起床

7:00 ホテルのレストランが開く(尚、開店してから食べ物の準備を始めるので

私たちが出発するまでにメニューすべてが揃ったことはない。)

7:15 ラオス人の先生と運転手さんがホテルに迎えに来てくれる

↓バスで舗装されてない道をがたんがたんと移動すること40分

↓(実は出発がちょっとでも遅れると大渋滞に巻き込まれ

↓ 学校到着が30分くらい遅れることもしばしば…

到着!!!

8:00 授業開始

間に20分程休憩

11:30 お昼休み いつも5分程歩いて食堂に行ってご飯を食べました。

大体一食100~200円くらいでおなかいっぱい食べれます。

食事については次回の後編で詳しくお話ししたいと思います。

食べ終わったらまた歩いて教室に戻りますが…

はじめはちょっと驚きました。普通に、牛さんいるんです、学校の敷地内に。

それも何頭も。みんな尻尾ふってゆっくり歩いて草食べているようでした。

なんだか心和みました(笑)

 

12:50 眠気と闘いである午後の授業開始

この時期ラオスは乾期で、朝早い時間と夜は比較的涼しかったです。日中は30度を超える日もありましたが、湿度が低かったり、風通しのよい教室のつくりだったということもあるのか、教室にはエアコンはついていませんでしたがとても過ごしやすかったです。(つまり心地よいお昼寝も可能ということです。)

日本の諺で「腹の皮が張れば、目の皮が弛む」ということばがありますが、ラオス語でも「ໜັງທ້ອງເຄັ່ງ, ໜັງຕາຍານ」と、まったく直訳しただけの同じ意味の諺があることを、この時間に先生が教えてくれました。異なる地で、違う文化の中で違う言葉を使っていても、まったく同じ意味の諺が存在するなんて…。ことばってホントに面白いです。

 

大体14:30~15:00に授業が終わり、また運転手さんと先生が迎えに来てくれました。

 

放課後はお買い物に行ったり、観光したり、おいしいラオス料理を食べに行ったり、ビエンチャンを満喫しました。一日あたり約300分ラオス語の読解や会話の授業を受けていたので、放課後が私たちの楽しみでした。詳しくは後編で紹介します!( ..)φ

帰りの車からはいつもきれいな夕日が見えました。

このように、学校行って勉強して、観光して、夜ご飯食べに行って、朝から晩までラオス語のシャワーを浴びながら2週間過ごしました。はじめの方はきっちり時間通り授業をしていて予習も課題も大変で、本当に辛かった記憶があります。

しかし日数が経つにつれて、ラオスの先生方とも仲良くなり、ある日は先生がマンゴーをわざわざ皮をむいて私たちにご馳走してくれたり、揚げバナナを買ってきてくれて1限の前にみんなで食べたり…

また民族衣装を着て登校した日は「かわいいね~きれいだね~」なんて、先生達とっても喜んでくれて授業開始30分くらいずっとみんなで撮影会したりしました(笑)

 

そしてそして最後の日

修了証書、いただきました。

 

2週間という短い時間でしたがラオス人の暖かさにしっかり触れることができました。例えば運転手さん。もちろんお金を払って雇っているわけですが、2週間毎朝おはようを言って、毎晩さようなら、またねと言って、私たちをいろいろな所へ送迎してくれて、たくさんお話したので、最終日は別れが惜しかったです。

 

それから向こうの先生方もとても親切でした。二人の先生に習いましたが、会話はもちろん常にラオス語。ラオス語を一年ばかり学習しただけの私たちにとってネイティブの言っていることを一語一句正確にすべて理解することは至難の業でしたが、それでも、「ラオス語だけ。母語、英語は使えない。」という厳しい状況下でも、あんなに楽しく過ごせたのは、先生方が私たちの拙いラオス語にも優しく耳を傾けてくれたから。

飛躍的にラオス語が話せるようになったかというと微妙ですが、有気音無気音の区別が正確に出来るようになったり、教科書には出てこない口語や生活にまつわる語彙をたくさん吸収できたり、何が何でもラオス語で意思疎通を図ろうとする度胸がついたことは確かです。

 

ラオス語を日々必修科目として学ぶ私たちにとって、この2週間は今後の学習に対するモチベーションに繋がる貴重な経験となりました。

後編では授業以外の体験談をお話ししたいと思います!

「こんなきれいなところがあるんだ!」「こんなおいしいものあるんだ!」「こんなところ行ったの!?」などなど。日本人の知らないラオスの美しさ、ご紹介いたします!お楽しみに!

 

(文:山﨑友里加)