美食の都バスクに伝わる伝統的な煮込み料理「マルミタコ」のレシピを大公開!絶品デザートも

東京で食べられる世界のグルメを紹介する「おなかの中からグローバル!」の番外編、「作ってみよう!世界の料理」。今回はバスク地方出身のネイティヴTxabi(チャビ)が、手ずからバスクの伝統的な料理をふるまってくれました。

前菜はポロ葱とジャガイモのスープ「Porrusalda(ポルサルダ)」。

スープというよりもCrema(クレマ:クリームのこと。)に近い、ボリューム満点の前菜でした。細かく刻まれてトロトロになるまで煮込まれたポロ葱とジャガイモが良い風味を出していて、なんとも食欲をそそる香り!スプーンで掬うと少しどろっとしていますが、濃厚そうな見た目に反して味はとても優しく、飽きがこないのでいくらでも食べることができます。ライター3人も「何これ!」と「おいしい!」を連発しながら、ものの数分でぺろりと食べきってしまいました。

続いてメインディッシュは「Marmitako(マルミタコ)」。玉ねぎ、ピーマン、パプリカ、トマト、ジャガイモ、マグロが入った具沢山の煮込み料理。今回はマグロを使用しましたが、バスク地方ではカツオを使ったものもよく食べられているのだとか。

作り方を教えてもらったので、今日の献立がまだ決まっていない皆さん、ぜひチャレンジしてみてください!

【材料】(4人前)
にんにく…2〜3カケラ
玉ねぎ…1〜2個
パプリカ・ピーマン…7〜8個
トマト…2〜3個
ジャガイモ…4〜5個
マグロまたはカツオ(ブロック状)…2パック
コニャックまたはブランデー(ウィスキーでも可)…適量
料理酒(白ワインでも可)…適量
ビーフコンソメ…適量
塩・コショウ…適量
オリーブオイル…適量

【作り方】
(下準備)

・パプリカ・ピーマン・トマトはあらかじめさっと茹で、皮をむいておく
・にんにくは包丁で軽くつぶし、玉ねぎ・パプリカ・ピーマン・トマトは一口大に切っておく

1. 大きめの鍋を強火にかけ、オリーブオイルをたっぷり注ぎ入れる

2. オイルが熱くなる前にニンニクを投入し、玉ねぎ、ピーマン・パプリカ、トマトを順に入れる

3. ジャガイモを一口大に切って鍋に投入する。このとき、ジャガイモには包丁の刃を半分だけ入れ、あとは手首をかえして折るようにすることがポイント。味の染み方が全く変わってきます!

4. ひとつまみの塩とコショウをふりかける

5. コニャックかブランデー、またはウィスキーを適量注ぎ入れる

6. 料理酒か白ワインを適量注ぎ入れる

7. 味見をしながら、ビーフコンソメを適量加える

8. 具材がすべて浸るくらいまで水を注ぎ入れ、沸騰させてから蓋をして20分ほど煮込む。

このとき液体が減りすぎているようだったら味見をし、味が濃ければ水を追加する。
9. ジャガイモの色が黄色に変わり始めた時点で液体が多く、さらりとしていたら強火にする
10. サイコロ状に切ったマグロ(またはカツオ)を入れ、1分待つ

11. 火を消して、しばらく待機して……

完成です!!

大きめに切られた具材は煮込むことによってほどよく柔らかくなり、特にマグロは口の中でほろりと崩れて噛んでいるとすぐにとろけてしまいます。

トマトベースで口当たりもさっぱりとしているので、これからの暑い季節や、食欲はないけれど栄養をとらなくては、という時にぴったりの一品。お肉を使っていないので、カロリーが気になるダイエット中の方々にもおすすめです!

さて、おなかもいっぱいになったところで、デザートの登場です。今回は、料理をふるまってくれたTxabiへのお礼として、ライター陣がガトーバスクというバスク地方の伝統的な焼き菓子と、arroz con leche(アロス・コン・レチェ)というスペインや中南米で広く食べられているお米を使ったお菓子を再現しようと奮闘しました。

まず、ガトーバスク。サクサクに焼き上げた生地と中に詰めたジャムが絶妙にマッチしていて、一口食べるだけで思わず笑みがこぼれてしまうおいしさでした。バスク人のTxabiも「おばあちゃんの味ってかんじ」と大絶賛。本場の味にとても近いものをつくることができました!

参照したのはCookpadのこちらのレシピ。レシピではチェリージャムを使用していますが、今回はいちじくのジャムとブルーベリーのジャムを使って2種類焼き上げました。いろいろ中身を変えても楽しいですね!大人から子供まで、万人受けすること間違いなしの絶品スイーツ、贈り物にもおすすめです。

続いて、日本ではまずお目にかかることのないお米を使ったお菓子、arroz con leche

お米をミルクで煮込み、シナモンを振りかけていただきます。スペインや中南米では非常にポピュラーなスイーツで、筆者もかつて中米パナマに住んでいた頃に何度か口にしたことがあり、たいへん懐かしい気持ちになりました。参照したのはこちらのレシピ。砂糖が小さじ2となっていますが、甘いものがお好きな方はもうすこし入れてもいいかなという気がしました。本場のものはとっても甘いので、より現地の味に近づけたい方は、いろいろ味見をしながらアレンジしてみてください。

さて、いかがだったでしょうか。美食文化で知られるバスク地方に伝わる絶品グルメの数々、どれもスーパーで簡単に手に入る食材で作れるものばかりですので、ぜひご自宅でチャレンジしてみてください!

(文・三橋 咲)

忙しくて作っているヒマなんてない、でもバスク料理は食べてみたい!そんな方は、渋谷のバスク料理レストランでちょっぴり贅沢なランチはいかがですか?詳細はこちらの記事をご覧ください。

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「人の顔が見える記事」を目指して。ことばと旅がすきなTUFPOST代表兼Wonderful Wander編集長です。