外大は2020年度夏学期のショートビジットプログラムが全て中止となり、派遣留学予定だった生徒の多くが提携校から中止あるいはオンライン授業の実施を言い渡された。
筆者も2月から1年間、念願のオーストラリアに留学予定であったが、残念ながら白紙となってしまった。
来年度以降またチャレンジするか、もう派遣留学に応募しないまま卒業するか。2年次のうちに行くのが目標だったことと、就活やゼミへの不安もあって、現時点では未定である。(筆者は所属する学部の1期生のため、ゼミについて詳しく知っている先輩がいない。)
暗い前置きになってしまったが、この小話シリーズでは、筆者が過去に旅行や留学で行った国でのちょっとした思い出話を紹介しようと思う。
今回は高2の語学研修で訪れたシンガポールについてのお話。
東南アジアに位置する年中夏を迎える小さな島国。1週間という短い期間で、観光もたくさんできなかったが、いくつか忘れられないエピソードがある。
マーライオン?ナイトサファリ?チキンライス?
いいえ、緑茶です。
年中夏のシンガポールで友達とはしゃぎながら歩き回っていれば、当然喉が渇く。
喉を潤そうと、自販機に「Green tea」の文字を見つけて購入し、いざキャップを外して喉に流し込んだその時。
思わず噴き出しそうになった。
日本人が想像するお茶の味とは真逆で、激甘だったのである。
原材料を見てみると、ご丁寧に「Sugar」の文字がそこにあった。
こんないかにも「緑茶」感を出しておきながら激甘だったなんて、実にショッキングである。
現地の学生によれば、基本的に水以外の飲み物にはお茶でも甘めの味で売られているのが普通なのだそう。
シンガポールに限らず、東南アジアの国ではそれが普通なのだろうか。
ともかく、シンガポールに行って喉が乾いたら、お茶を買わないことを全力で勧める。
記念すべき小話シリーズの第1弾がこんな地味な話で申し訳ないが、これから紹介していく話も地味であることをここで予告しておこう。
留学や旅行に行けなくなってしまった人たちやコロナの収束次第海外に行こうと思っている人たちにとって、少しでも気晴らしになればと思う。
(文・安藤 真季)