モロッコ縦断旅【第1弾】〜日が沈む国〜

アッサラームアレイクム!2週間弱をかけてアフリカ大陸北西部の国、モロッコを縦断してきました。魅力溢れるモロッコでの旅の様子を何本かの記事に分けて紹介していこうと思います。

モロッコってどんな国?

モロッコはアルジェリア、チュニジアなどの国々と並び、マグレブと呼ばれる地域に位置します。マグレブはアラビア語で「西方」そして「日が沈む国」という意味だそうです。遡ることおよそ1417年・・・聖徳太子が「日出づる国」と称した日本とまるで兄弟のような名前ですね。

公用語はアラビア語ベルベル語。モロッコで話されるアラビア語はダリジャとも呼ばれ、方言色が強いためモロッコ以外のアラビア語話者には通じないこともしばしば。ベルベル語はモロッコの先住民族ベルベル人の言語です。

地域ごとに特色はありますが、フランス語、英語、スペイン語、時には日本語などなど、様々な言語が堪能な多くのモロッコ人に出会いました。そのためアラビア語はほぼゼロ、英語しか話せない私でも旅行をする分にはほとんど困難を感じることはありませんでした。

縦断計画

ドイツからの航空券が非常に高くどうしたものかと考えていたところ、イタリア発の安い航空券を見つけました。そこで、ドイツからイタリアまで夜行バスを使って費用を抑え、そこからモロッコへ飛ぶという方法を取ることにしました。

まずはイタリアのミラノから飛行機でマラケシュへ。そこを拠点に大西洋岸の港町エッサウィラへ。その後マラケシュに戻り飛行機を使って北部の都市タンジェ。そこからバスを使って、街全体が青く塗られたシェフシャウエン、そして迷宮都市とも呼ばれるフェズへと向かいます。

休息のための休暇でもキツキツに予定を詰めたくなってしまう。そしてその疲れからの復帰のためにまた別の休暇が必要になってしまう・・・。あるあるでしょうか?(笑) ゆったりとした余裕のある旅もできるようになりたいものです。

マラケシュ・メナラ空港

ミラノを出発してから3時間半程度でマラケシュ・メナラ空港へ到着。ミラノでは土砂降りの雨で頭の上から足の先までびしょ濡れになったので、マラケシュに到着して飛行機から出た時の空の色がとても綺麗で涙が出てきそうになりました。

誘導されるがままに空港内を進み、入国審査へ。審査官はとてもゆったりと隣同士でおしゃべりをしていてなかなか進みません。気長に待ちましょう。

入国の目的、宿泊場所、職業などを聞かれます。ホテルの予約画面を予め用意しておくと便利でしょう。そしてパスポートに何やら番号が書き込まれます。この番号は後ほどホテルのチェックインの際に必要になるようです。

おしゃべりの片手間に審査といった感じでスタンプを押してもらって無事に入国。荷物検査も他の国の空港に比べるとゆるゆるで本当に見られているのかなぁという感じでした。(笑)

モロッコの通貨

空港内に両替所がありますがレートが場所によって違ったり、評判が良くない場所も。どこなら信頼できるのがよくわからないので、私はATMを使いました。

空港の出口近くには3台のATMがありますが、手数料がかかります。しかし市内には手数料のかからないATMもあるため、必要最低限の現金が手に入れられれば良いでしょう。

モロッコではモロッカンディルハム(以後DH)という通貨が流通しています。マーケットやストリートフードのお店ではカードが使えない場所が多いので現金が必須です。

10DHがおよそ1ユーロ。0を1つ消せばユーロの値段で計算できるので割と単純でわかりやすいです。ちなみに日本円では2024年5月末のレートで1DHは15.8円です。モロッコは日本に比べると物価は安いですが、それでも円安の打撃はなかなかにきついものです。

バスに乗って市街地へ

空港の建物を出てお迎えの人々をかき分けると、道路を挟んで向かい側に大きな駐車場が見えてきます。階段を登ってすぐの場所でタクシーへの勧誘がありますがスルーしましょう。(笑)

タクシーでフナ広場へ行くには100から150DHが相場のようです。交渉ができる自信はないし、ぼったくりも怖いので、タクシーに乗るのはできるだけ避けたい・・・。

階段を登り切り、左手にまっすぐ進むとL19番バスが止まっています。このバスは30DHで空港からフナ広場まで送迎してくれます。なんと往復でタクシーの3分の1以下の値段!!!乗車時に貰えるレシートは復路のチケットにもなるので帰る日まで大切に保管しておきましょう。

空港からフナ広場までは13分程度。バスの中ではWi-Fiも利用できるのでSIMカードがなくても快適に過ごせます。

もっと安いローカルバスもあるようですがまだ利用したことがありません。また訪れる機会があれば試してみようと思います。

活気に溢れるフナ広場

バス停から数分歩くとフナ広場に到着します。道中には多くの馬車が止まっていて、広場は多くの屋台や人々で溢れていました。

SIMカードを購入する前で、インターネットが通じなかったため、予め写真を撮っておいた地図を頼りにホステルに向かいました。街ゆく人々に声をかけて助けてもらいながらも20分ほど歩いてホステルに到着。

スマホですぐに地図を調べることができるのは非常に便利ですが、インターネットがまだそれほど普及していなかった時代に旅をしていたらもっと冒険気分を味わえたんだろうなぁと時々少し寂しくもなります。今回はそんなプチ冒険気分を味わえたので楽しかったです。親切なマラケシュの人々にも感謝でいっぱい。

ホステルに到着

モロッコにはリヤドと呼ばれる伝統的な邸宅を再利用した宿泊施設が数多くあります。

今回宿泊したのはRiad Hostel Jad Ziad Marrakesh。1部屋を何人かでシェアすることでリーズナブルな値段でリヤドに宿泊することができます。時期によりますが私が利用した際は朝食付きで1泊15ユーロ弱でした。

ホステルはとてもアットホームな雰囲気で他の宿泊客とも仲良くなることができ、一緒に出かけたり、食事をしたりしました。その様子はまた後の記事で。

前回の記事では第2弾を公開するまでに半年以上もかかってしまいました・・・。今回の連載ではスムーズに第2弾が出せますように。

次回の記事はマラケシュの旅の記録、街の様子や観光スポットなどについて。お楽しみに!

(文・堀越)

About Nana Horikoshi 10 Articles
一日中家でのんびり過ごすことが大好きなインドア派でありつつ、旅行も大好きです。暖かくて天気の良い国が好き。