ドイツの古都ドレスデン〜気まぐれ旅行記(part1)〜

気まぐれ旅行の始まり

ある金曜日。授業のウォームアップとしてちょっとした雑談をしている際に、週末の予定の話に。あ、そういえば今週末何も予定ないな・・・と気づいた私は家に帰ってGoogleマップで週末に行けそうな距離の都市を探すことに。たまたま見つけたドレスデンという都市の写真に惹かれ、気がついた時には宿を取っていました。

Deutschland-Ticketを契約している私は交通費削減のために鈍行列車でドレスデンに向かいます。外大生は西武多摩川線が朝の時間でも10分に1本しか電車がないことをよく嘆きますが、私のホームステイ先の最寄り駅では朝の通勤通学時間帯でも1時間に1本。そんな貴重な電車に揺られて3時間半。月曜日に控えたプレゼンの下準備や名前しか知らない今から行く都市の情報収集をしていたらあっという間にドレスデンに到着しました。

Deutschland-Ticket

2023年5月から始動したDeutschland-Ticket。1ヶ月49€のチケットのサブスクリプションでICE、IC、ECといった長距離電車や、FLIX BUSを除くドイツ全土の電車やトラムで利用できます。(2023年9月)

ドレスデンの旧市街地「Altstadt」

到着してまずはフラフラと街を散策しながらDresden Information GmbH(インフォメーションセンター)に向かいます。一番近い場所に位置したDresden Mitteという駅で下車しましたが、かなりの距離を歩くことに。ドレスデンではトラム(路面電車)が頻繁に走っているので利用すればよかったと少し後悔しつつも無事に到着。そこで手に入れたのがDresden Museums Card。25€で2日間、ドレスデンの主要な16以上の美術館や博物館、展示会などをチケットを買うことなく利用できます。

ドイツの信号機

ドイツには触れるだけの信号機があります。信号機によっては触れるとsignal kommtと光って知らせてくれるものもありますが、それがない信号機では反応してるのかな・・・?と不安になりながら待つことになります。実は他に確認する方法があるのでしょうか?笑

無事にチケットを手に入れた私は朝ごはんのついでに作ったサンドイッチをエルベ川沿のベンチで食べることに。どんな高級料理よりも贅沢に感じました。軽いランチを終え、アウグストゥス橋に向かってエルベ川沿いを歩いていくとシュロッスプラッツに到着しました。

シュロッスプラッツはカトリック旧宮廷教会(Katholische Hofkirche)、裁判所(Oberlandesgericht Dresden)、ドレスデン城 (Das Residenzschloss)、そしてエルベ川に囲まれた広場です。私が到着した時にはバイオリンのストリートパフォーマンスや多くの観光客で賑わっていました。カトリック旧宮廷教会にある彫刻はロレンツォ・マッティエリの作品で合計78体もあるそうです。その多くが第二次世界大戦の際に損傷を受けましたが、現在は当時の彫刻が再現されています。

エルベ川を背に向け左手奥には「君主の行列」と呼ばれる壁があります。高さは8m、全長は約100m。こちらは第二次世界大戦での戦火を奇跡的に逃れたため、オリジナルの絵画を楽しむことができます。ここに描かれているのは歴代35名のザクセン君主たちです。

美術館巡り

Dresden Museums Cardを握りしめ、まず初めに向かったのはドレスデン城。こちらも第二次世界大戦で多大な損傷を受けましたが、ドイツ東西の統一を機に再建され、現在は美術館として利用されています。週末でしたが観光客は少なく、独り占めできるタイミングも多々あり隅から隅までじっくりと見学することができました。作品の説明書きは基本的にドイツ語、英語のみですが、オーディオガイド(日本語も対応しています)を利用することで作品に込められたメッセージや裏話なども聞くことができたので非常に面白かったです。オーディオガイドはパスポートやIDなどの身分証明と引き換えなので利用する際にはお気をつけください。

次に向かったのはツヴィンガー宮殿。バロック様式の建造物になっており、中庭を囲んでアルテマイスター絵画館、武器博物館、数学物理サロン、陶磁器コレクションの4つの展示があります。残念ながら私が訪問した時は庭園は工事中でした。

目を奪われる作品が沢山ありました。半日では時間が足りません・・・!!!

ドレスデン名物アイアシェッケ

美術館でお気に入りの絵画のポストカードをゲットしたところで母から1通のメッセージが。「ドレスデンはアイアシェッケっていうケーキが有名らしいよ。」小腹も空いてきたのでそれが食べられる近くのカフェを探し、向かうことにしました。

寒くなるのが早いとは聞いていましたがまだまだ暑いドイツ。冷たいコーヒが飲みたいと思いアイスコーヒーを頼むと出てきたのはコーヒーにアイスクリーム、生クリームにチョコチップまでかかったコーヒー。ドイツではこれをアイスコーヒーと呼ぶようでです。バイト先で甘味の一切ないブラックコーヒーをアイスコーヒーとして提供していた私にとっては大きなカルチャーショック。アイアシェッケは大阪の名物「りくろーおじさんのチーズケーキ」によく似た味をしていました。ケーキよりも何よりもアイスコーヒーが私のお腹を満たしました。。。

日も暮れてきたのでトラムを使ってホステルに向かいます。

次回はまた違った雰囲気を持ったドレスデンの新市街(Neuestadt)へ。お楽しみに!!

(文・堀越)

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一日中家でのんびり過ごすことが大好きなインドア派でありつつ、旅行も大好きです。