福岡1人旅第2弾〜ゲストハウスってどんなところ?〜

第1弾に引き続き福岡の1人旅の様子をお送りする。

志賀島ドライブを終え、再びバスを使い宿泊先に向かった。

ゲストハウスに到着

この旅の宿泊先はHostel TOKI。博多駅から徒歩15分、最寄りのバス停からは徒歩2分ほどの位置にあるゲストハウスである。ゲストハウスはホテルに比べて格安で泊まることができ、部屋や共有スペースで多くの人と知り合うことができるという利点がある。

博多駅周辺には数々のゲストハウスがあり、値段やクチコミなど様々な観点から選ぶことができるが、今回このゲストハウスにした決め手はなんといってもアットホームな雰囲気だった。女性専用ドミトリー、ミックスドミトリー、そして個室。3室のみのゲストハウスで、コンセプトは「心温まる小さな宿」。大手のチェーンのゲストハウスと比べてその点に魅力を感じたためTOKIを選んだ。

新しい出会い

私が泊まった女性専用ドミトリーには2段ベッドが横に3つ並んでいた。部屋に接する面にはカーテンがあるためプライバシーも保たれている。中には鏡、金庫、ハンガーなどがあり、ベッドの上とはいえゆったりとしたサイズ感でくつろぐことができた。

出典 https://www.hosteltoki.com/room-facilities-jp

鍵をもらって早速部屋に入ると1人の先客がいた。ドイツから来た留学生だった。(以下R。)Rは半年間日本で交換留学生として過ごす予定で、その日は日本滞在記念すべき1日目だった。大学の授業が始まる前の夏休みを使って屋久島観光を計画しており、一時的な宿泊先として福岡を選んだそうだ。特に予定もないと話していたため、私はRを福岡の街に連れ出すことにした。

荷物の片付けが一通り済み、夕食を食べにRを連れて「てんぷら はちわれ」へ。日本に生まれて19年経つ私でも目の前で揚げて出してくれるタイプの天ぷら屋は初めてだった。

お店のオーナーやネパールから来たお客さん(ネパール人とはいえ日本滞在20年目で私よりも日本にいる時間は長い…)も交えて歓談をしながら食事を頂いた。

2日目〜太宰府天満宮へ〜

2日目は太宰府天満宮に参拝することにした。福岡観光の王道ルートである(笑)。太宰府ライナー旅人+市内バスフリーパスを購入し、博多駅バスターミナルから乗車した。

太宰府駅に到着後、参道を抜けて本殿を目指す。参道の両脇には様々なお店が並んでいた。とても大きな本殿は迫力があり圧巻だったが、人も多く観光地化されていたため、昨日訪れた志賀海神社の方が好みだったということはここだけの話にしておこう…。

太宰府天満宮では本殿に入るまでに3本の橋を渡る。この橋は太鼓橋と呼ばれ過去、現在、未来を表している。この橋を渡ることでご神前に進む前に心身を清めると言う意味があるそうだ。

参拝後は参道で明太子やわらび餅など、食べ歩きフードで軽く食事を取り、博多駅に戻ることにした。

博多駅バスターミナル到着後、Rと別れ市内バスフリーパスを使って福岡タワー、福岡城跡、そして中洲を訪れた。


中洲では弾き語り付きクルーズという面白そうなアクティビティーを見つけたため乗船。船が出る頃は明るかった空が、折り返してくる頃には日が落ち始め、素敵な弾き語りとともにとても綺麗な景色を満喫することができた。

ちなみにこの橋は福博であい橋。商人の町の博多と武士の町福岡を隔てる川にかかる橋で、この2つの町を繋ぐという思いが込められているそうだ。映画「君の膵臓をたべたい」にも登場したため見覚えがある人もいるだろう。

福博であい橋

近くをフラフラと歩いていると中洲名物のずらりと並ぶ屋台を発見。先ほど別れたRと合流して屋台で一緒に夕食を食べることにした。

ホワイトデー発祥の地?!

Rを待つためにバス停の近くを散策していると可愛い暖簾のお店を発見。立ち寄ってみることにした。

販売されているお菓子に加えて昔のポスターやお菓子の型などが展示されている。しばらく見ていると店員さんが近づいてきてこのお店の歴史や展示品について説明をしてくれた。

「鶴乃子」というマシュマロのお菓子で有名な老舗和菓子店「石村萬盛堂」。このお店が「鶴乃子」から発想を得て、昭和53年3月に男性から女性にバレンタインのお返しをするマシュマロデーを始めた。これが後のホワイトデーの起源になったそうだ。

当時のポスター

後日福岡出身の祖父母に鶴乃子のお土産を渡しに行くと、幼い頃から饅頭として食べていたという話をしてくれた。昔は鶴乃子の賞味期限の目安として松の葉入っていたそうだ。

屋台での食事

その後Rと合流し屋台に向かう。様々な屋台があったため端から端まで歩いてみるが、どこに入ったらいいのか分からない。

ちょうど席が空いたと声をかけてくれた屋台に入店。福岡に来て初めての豚骨ラーメンを頼んだ。Rの出身国ドイツではお茶はいつも甘いもので、Teaと説明されて頼んだ烏龍茶が甘くないことに驚いていた。
たまたま隣に座っていた関西から来ていた方2人が声をかけてくださり、歓談後食事をご馳走してくれた。(ごちそうさまでした。)

帰りはコンビニで、関東ではまだまだ知名度の低い九州のソウルフードのブラックモンブランというアイスを購入し、食べながら宿に向かう。

実は外大の生協でも購入できます。

宿泊先に戻るとシンガポール人のルームメイトが「今日は中秋の名月だから!」とマクドナルドの月見パイをご馳走してくれた。
寝る支度を済ませて水を飲むために共有スペースへ向うと、そこで歓談していた3人に誘われてその輪に参加することに。動画クリエイター、写真家、理学療法士など、年齢、性別、職業、国籍も違う人が一緒に話す機会はなかなかないだろう。様々なバックグラウンドの人の話を聞くのはとても刺激的な経験だった。

3日目も宮地嶽神社や「かがみの海」として知られる福津海岸など多くの場所を訪れたがその話はまたいつか。

最後に

今回の2つの記事では、1人旅の中でも人との出会いをテーマの中心として書いた。写真の精度が上がっても、自分の目に写る景色をそのまま写真に写すことはできない。雰囲気、空気、感じたもの全てを言葉で正確に伝えることも難しい。気楽で自由な1人旅は楽しいが、やはり美味しいものや綺麗な景色は誰かと共有したいものである。

(文・堀越)

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一日中家でのんびり過ごすことが大好きなインドア派でありつつ、旅行も大好きです。暖かくて天気の良い国が好き。