水道が無いのにスマホは使える!? ガーナの生活衝撃7選

私がガーナに行ったきっかけ

こんにちは、アラビア語科3年生の若松南菜子です!今はアラブではなくアフリカを勉強しています。アラ科のみんなのことは好きだけど!

アフリカで何かしたい!

と思った2年生の冬。海外が好きで(まあこれでも一応外大生だし)特にごちゃごちゃしたところや異質なものが好き。人も文化も全く違うアフリカが私にとってはすっごく魅力的で、アフリカに行ける機会を探していました。

 

そこで選んだのがアイセックの海外インターンシップ

費用が高くなくて、参加者ひとりひとりに担当者がついていて、アフリカに行ける。

アイセックの提供しているプログラムのうちどれにいくか迷って、

結局ガーナの村で地域の人と一緒に生活向上に取り組むプログラムに参加することにしました。

 

私が選んだのは健康・衛生分野。私自身健康の大切さを、身をもって知っているからです。

 

ガーナで衝撃だったこと~村編~

コミュニティ開発プログラムに参加していたので、普段は首都アクラからバスで5時間のウンクムという村で生活していました。村での生活は面白いことがたくさん。その中でも私が驚いた3つのことを紹介します!

 

衝撃その1 ネットあるのに水道ない

村で生活していてネットに困ったことは一度もなかったんです!なぜかというとたくさんの通信会社が村まで進出しているから。ガーナ人は携帯電話を購入すると同時に通信会社と契約をしているわけではないんです。携帯電話に通信会社のSIMカードを入れ、その会社が1GB単位で販売しているネットワークパスワードを購入しています。こうすることによってお金がある時にギガを購入できるので、お金をあまり持っていない人でも好きな時にネットが使えるんです。

ネットは通信会社の利益になるので普及しています。一方投資する人のいない水道設備は整っていません。

以前この村には水道設備があったのですが、2年以上前の道路工事によって水道管が破裂し水道が使えなくなってしまいました。村長は水道管の修理をしてほしいと地方議会に主張していますが、いまだに村には資金が回ってきていません。

そのおかげで私は毎日バケツシャワーをしていました。冷たかったです、ほんとに。

 

衝撃その2 謎のFamily Planning

健康・衛生分野での活動をしていた私は村の病院によく行っていました。

病院の小児科の仕事スケジュールの中にFamily Planning を発見。家族計画とは何だろう?と思い看護師さんに尋ねました。「Family Planning は病院が各家庭の人生設計を一緒にたてることだよ。」と教えてくれました。結婚相手と避妊する習慣のないウンクム村では親の財力を気にせずに子どもを産みます。すると子ども一人一人が満足できる環境で生活することが難しくなります。自分の財力に見合った子どもの数を設定しよう!という試みなわけです。現代の日本とは前提が違うのでFamily Planningという英語の意味が私には分からなかったんですね。

 

衝撃その3 進化論を嘲笑される

ガーナは国民の約60%がキリスト教徒であるといわれています。村でも一番信仰者数が多いのはキリスト教でした。彼らが「神がこの世界を創造した」と信じていることは理解できるのですが、理解できないことがありました。彼らは本気で進化論はばかげていると思っているのです!人間の信仰はそれぞれ自由に持つべきだとは思いますが、進化論の話をして嘲笑されたのは初めてだったので、驚きました。きっと彼らは進化論を聞いたことがないのではないかと推測しますが、人間はサルの変化した形だと私が言うと、「そんなぁ、ななこ、僕たちがサルから変化したわけないでしょ(笑)」と返されます。そして「キリスト教について今度教えてあげるね。」と親切心で言われます。村人は、イエスを信じていない人間は罰せられるという考えを持っているので親切心でイエスについて語ってくれます。

 

インターン先が村だったので、ガーナの首都と村を両方見ることができて面白かったです。

村の人々の生活環境向上のため衛生プロジェクトを立ち上げ、今でもこんな活動をしています。

https://www.facebook.com/AgonaNkumHygieneClub/

そしてプロジェクト活動を発展させるためのクラウドファンディングも進行しています!

ぜひご覧ください!

https://camp-fire.jp/projects/view/48306

 

ガーナで衝撃だったこと~都市編~

週末は村での仕事がなかったのでアクラに帰ってきていました。

 

衝撃その1 仏語圏西アフリカからのインターン生が多い

アイセックのインターンシップは世界中の学生が参加できる仕組みになっています。ガーナに来るのは距離の近いヨーロッパ人が多いのだと予想していましたが、隣国のフランス語圏の国からくる学生が多い!彼らは英語を使いたいためにガーナでインターンをしていました。私はコートジボワールの学生5人と、セネガル、ブルキナファソ、ベナンの学生一人ずつに会いました。西アフリカで生活するならフランス語が話せるといいなあと思った瞬間でした。

 

衝撃その2 ガーナにも高層マンションがある!!

アフリカと高層ビルってなかなか結び付きにくいのかなって思いますが、首都アクラにはこんな高層マンションがあって、内装もめちゃめちゃきれいです。25階建て。で、この緑のマンションの最上階にあるのがSkybar25。

まるで六本木にいるようでした。青い照明でライトアップされ、アクラの夜景が一望できる場所です。

私は25という名前のパイナップルのカクテルを頼みました。お値段75セディ。1セディ=約30円です。もちろんおいしかったのですが、私の人生で一番高い一杯でした。ただ自分の場違い感に耐えられず、また行きたいとは思いませんでした。

 

衝撃その3 専任タクシードライバーinケープコースト

滞在6週目に1泊2日でケープコーストに一人旅をしてきました。そこで私の専任ドライバーと出会います。

カクム国立公園とケープコースト城の見学を終え、ホテル探しをするためにタクシーを見つけなければなりませんでした。たまたまケープコースト城見学後に揚げパンを買ったお店で、タクシー乗り場を尋ねたときに出てきたのがドライバーのウィリアム。どうやら揚げパンを売っているお姉さんの知り合いのようでした。そしてケープコースト育ちのウィリアムに安くて安心な宿を教えて、と頼み、いい宿を紹介してもらえることに!さらに夜ご飯を調達したい、という私の要望に答え、無料でガーナ料理のお店に送迎してくれました!ホスピタリティーすごい。翌日エルミナ城に行く予定だったので、エルミナ城への送迎もちゃっかりお願いし、翌日も村に帰るまで世話をしてくれました。ガーナには外国人をもてなす文化がありますね、すてき。

↑ウィリアムの友達にもらったおみやげ。未だにエルミナの磯の香りがする

 

衝撃その4ガーナ初代大統領の車が放置されている

休日にアクラにある国立美術館に行き、警備のお兄さんが併設されていた彫刻館を案内してくれました。(あとでしっかり案内代を請求されました、私案内頼んでないですけど)彫刻を観終わって案内してくれたのがこの車。何かと思ったらガーナの初代大統領クワメ・エンクルマが使用していた車でした。窓には無数の銃弾の跡が。初めてできた国を統治するなんてすごく難しいだろうし、統治への反発も並ならぬものがありそうですよね。銃弾によって車内に負傷者がでないように車の窓は4層程になっています。銃弾の跡を見て、新しい国家を率いることの難しさを感じました。

 

まとめ

長文をお付き合いいただきありがとうございました!

当たり前ですが、ガーナではどこにいても日本と違うことがたくさんあって、

その違いにわくわくしたり苦戦したりしていました。

でもまた行きたいなって思わせてくるガーナは、何でかわからないほど私にとっては魅力的です。

10月からは大学生活に戻っていますが、

一日に一回はガーナのことを考えている自分がいます。

アフリカ全然関係ない授業を聞いていても、ガーナだったらどうかなあとか考え始めちゃいますね。

こわいこわい。

長期休み何をしようか迷っている人は、人生の一つの経験として

海外インターンを選択肢の一つにするのもよいのでは?

 

今回私が参加したプログラムはこちら↓

EN-貧困問題×コミュニティ開発in ガーナ-

「本当に価値のあるコミュニティ開発へ。アフリカへの第一歩」

インターン生の記事はこちらのバナーから!

 

(文・若松南菜子)