ネイティヴ絶賛の「お母さんの味」!美食の都・バスク地方の伝統料理を渋谷の隠れ家レストランで。

みなさんこんにちは。『おなかの中からグローバル!』第2回目の今回は、ライター3人がバスク出身のネイティブ講師と一緒にバスク料理レストランを取材しました!

ところで「バスク」ってどこ…?という方のために少し説明を。

made by Zorion(出典)

「バスク」とはピレネー山脈の麓、ビスケー湾に面したスペインとフランス両国にまたがる地方のことです。南バスクと呼ばれるスペイン領の4地域と、北バスクと呼ばれるフランス領の3地域からなっています。最大都市ビルバオや、牛追い祭りで有名なパンプローナもバスク地方にあります。

バスク地方ではスペイン語ともフランス語とも系統を異にするバスク語という言語が話されており、独自の文化を築き上げてきました。
海と山に囲まれた豊かなこの地方では古くから美食文化が育まれ、男性が料理に参加することもとても多いのだとか。

そんなバスクの美食文化を、日ごろスペイン語の講師としてお世話になっているバスク人のチャビ(Txabi)に解説していただきながら、じっくり堪能してきました!

今回訪れたのは渋谷にあるABASQUE(アバスク)というお店。

外装はこじんまりとしていて、探していなければ気付かずに通り過ぎてしまいそう。そんな隠れ家的なお店です。

今回はランチのコース料理をいただきました!
メニューがこちら。このお店はメニューからもわかるようにフランス寄り、つまり北バスクがメインのようです。
ちなみにABASQUEの下に小さく書いてあるItsas eta Mendiとは、バスク語で海と山という意味だそう。

飲みものはバスクの名産品の一つであるシードルを注文しました。

間もなく運ばれてきたアミューズがこちら。

グリーンピースのポタージュ。上には桜えびがのっています。

素材の風味がとても活きていて、チャビも一口食べるなり「あぁバスクのお母さんの味って感じ」と感想をもらしていました。
次の前菜は「牡蠣」と「野菜のマリネ」の2つから選ぶことができ、牡蠣は「口に入れた瞬間とろける!」とのこと。バスク地方の唐辛子を使ったフローズンソースをお好みでつけていただきます。


2つ目はホワイトアスパラやトマトなどのマリネ。彩りあざやかで食感も様々。とても美味しかったです。(筆者が食べたのはこちら。牡蠣が食べられないので…)

続いてお魚料理。Pil-Pil(ピルピル)という代表的なお料理です。どれも美味しかったけれどこれが1番だったかもしれない!みんなで感動していました。

オリーブオイル、にんにく、唐辛子を弱火にかけ、じっくりとソースを作る間に鍋の底から聞こえてくる「ピルピルピル…」という音から名前がついた料理だそう。

チャビ曰くおいしいピルピルをつくるのはとても難しいそうで、「これはすごい!」と絶賛していました。

これだけ素敵な料理が次々と運ばれてくるとなれば、やっぱりバスク語で「おいしい!」と言いたくなります。ということで始まったバスク語講座。
「おいしい」はgoxoa(ゴショア)と言うそうです。
ちなみに英語のHi、スペイン語の¡Hola!に当たる「こんにちは、やあ」はKaixo.(カイショ)、ありがとうはmil esker(ミル エスケル)だそう。
スペイン語とは綴りも語彙も全然違う…難しいです。

さていよいよメイン料理、若鶏のトマト煮込みです。

こちらもバスクの伝統的な家庭料理だそうです。
とっても柔らかいお肉はもちろんのこと、ピーマン、パプリカ、ポテトといった野菜たちもとってもgoxoa~♡

そして最後にデザート

ルバーブのゼリーとコンポートの上に、唐辛子入り(!)のアイスクリーム。
どんな味なのか想像できませんでしたが食べてみたら普通においしかったです。びっくり。
チャビも「うん、いけるいける」と流暢な日本語。笑

こちらはミニサイズに焼き上げたガトーバスク。中にブラックチェリーのジャムとカスタードクリームを入れ、上にラウブルというバスクのシンボルをデコレーションしたバスクの伝統的な焼き菓子です。

どれをとっても非常においしいコースでした!
幸せ。ごちそうさまでした!

後日チャビが手ずから南バスクの料理を振舞ってくれるとのことで、早くもわくわく楽しみな3人です…ということで番外編、あるかも?です!

(文・煙山 佳奈)